研究題目
クローン性造血と腹部大動脈瘤との関連を解明する研究
研究概要
目的: 腹部大動脈瘤は腹部大動脈が部分的に拡張する疾患で、突然破裂することもあり、日本において「大動脈瘤及び解離」は死因の10位前後である。一方で近年、クローン性造血が動脈硬化や血栓形成を引き起こすことで、心血管疾患に関わっていると報告されている。クローン性造血とは、末梢血球数が正常な健常人において、血液腫瘍の原因遺伝子に体細胞変異を伴った造血幹細胞がクローン性に骨髄で増殖する現象である。クローン性造血の原因遺伝子にはDNMT3A、TET2、ASXL1、PPM1D、JAK2、SF3B1、SRSF2、TP53などがあり、これらの遺伝子異常は、動脈硬化性疾患や心不全の患者の血液細胞にて多く検出されるが、腹部大動脈瘤においては不明である。本研究の目的は腹部大動脈瘤患者を対象としたデータベースを作成し、腹部大動脈瘤患者におけるクローン性造血が、疾患重症度や治療反応性に与える影響を明らかにすることである。
研究方法: Target Capture Sequencing解析
対象: 名古屋大学医学部附属病院にて腹部大動脈瘤に対する初回外科手術を実施した44症例。腹部大動脈瘤 (紡錘状、嚢状いずれも含む) はCT検査にて腹部大動脈径3cm以上で診断した。
