研究題目
遺伝子解析と免疫形質を組み合わせたリンパ増殖性疾患の新たな診断と臨床像の調査研究
研究概要
目的: 急性リンパ性白血病、悪性リンパ腫、慢性リンパ性白血病、多発性骨髄腫などを含むリンパ増殖性疾患は、典型例を除きその診断は病理学的にも困難なことは稀ではなく、染色体分析や免疫形質、遺伝子異常を加味した診断が以前から行われている。近年の遺伝子異常に関する網羅的解析や免疫学的研究の進歩から、診断に結びつく新たな異常や特徴が続々と報告されているが、実臨床における診断はそうした変化に追いついていないのが現状である。現在リンパ増殖性疾患の診断は、2017年に発表されたWHO分類に基づいて行われているが、その中にもすでに実臨床の中に取り入れることができていない遺伝子検査や免疫形質の検査が多く盛り込まれている。そこで通常診療で行われていない遺伝子変異を網羅的に解析し、免疫形質の分析を行うことで得られた新たな診断と現状の病理診断における生命予後を含めた臨床像を比較検討する。
研究方法: ARID1A、NOTCH2、CXCR4、MYD88、PRDM1、CD274、PDCD1LG2、RAG2、KMT2D、MYBBP1A、TP53、CD79B のコーディング領域をカバーするプライマーを作成し、次世代シーケンサー (NextSeq 500) を使用したターゲットシーケンスを行った。GRCh37/hg19に基づいてアノテーションを行った後、以下の条件に該当する変異を除外した。Read Depth<500、Alt Variant Freq<5% (MYD88 L265Pは<1%) 、global freq>1%または1000 Genomes ProjectにおいてEast Asian pop freq>1%、synonymous mutations、inflame mutations、SIFTが"tolerated"またはPolyPhenが"benign"のmissense mutations
対象: 原発性マクログロブリン血症 (Waldenström macroglobulinemia: WM) 10症例およびnon IgM-typeリンパ形質細胞性リンパ腫 (lymphoplasmacytic lymphoma: LPL) 10症例の各種検体から抽出したDNA
