NBDC Research ID: hum0430.v1
研究内容の概要
目的： 大腸がんは本邦で最も罹患者の多いがん種である。一部の大腸がんは遺伝的背景を有するが、大腸がんの多くは散発性である。大腸がんのリスクファクターとしては喫煙、肥満、運動不足、赤肉と加工肉の摂取などが知られている。さらに、食生活や生活習慣の変化による腸内環境の変化が本邦の大腸がんの発症率上昇に関与している可能性が示唆されているものの、その分子機構はまだ十分に解明されていない。本研究は、大腸腫瘍をひきおこす腸内環境の変化の解明を主な目的としている。
方法： 大腸内視鏡を用いて、腫瘍組織、腫瘍部から1-2cm離れた正常粘膜組織、回腸末端・盲腸・上行結腸・下行結腸・S状結腸・直腸の各部位から採取した。生検検体からDNA/RNAを抽出し、Whole Exome Sequencing解析ならびにRNA-seq解析を行った。
対象： RNA-seq：進行大腸がん14症例、早期大腸がん41症例、大腸腺腫6症例、健常者17名
Exome：進行大腸がん24症例（14症例はRNA-seqも実施）、早期大腸がん23症例（20症例はRNA-seqも実施）
| データID | 内容 | 制限 | 公開日 |
|---|---|---|---|
| JGAS000655 | NGS（RNA-seq、Exome） | 制限公開（Type I） | 2025/12/02 |
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分子データ
| 対象 |
進行大腸がん（ICD10：C189）：14症例 腫瘍組織：14検体、大腸腺腫：1検体、正常腸管粘膜：65検体 早期大腸がん（ICD10：C189）：41症例 腫瘍組織：38検体、大腸腺腫：5検体、正常腸管粘膜：160検体 大腸腺腫（ICD10：D126）：6症例 大腸腺腫：11検体、正常腸管粘膜：33検体 健常者：17名 正常腸管粘膜：61検体 |
| 規模 | RNA-seq |
| 対象領域（Target Captureの場合） | - |
| Platform | Illumina [NovaSeq 6000] |
| ライブラリソース | 腫瘍組織、腺腫、正常腸管粘膜組織から抽出したRNA |
| 検体情報（購入の場合） | - |
| ライブラリ作製方法（キット名） | TruSeq Stranded mRNA |
| 断片化の方法 | 熱処理 |
| ライブラリ構築方法 | Paired-end |
| リード長（除：バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー） | 100 bp |
| Japanese Genotype-phenotype Archive Dataset ID | JGAD000785 |
| 総データ量 | 1.1 TB （fastq） |
| コメント（利用にあたっての制限事項） | NBDC policy |
| 対象 |
進行大腸がん（ICD10：C189）：24症例 腫瘍組織：25検体、大腸腺腫：1検体、正常腸管粘膜：24検体 早期大腸がん（ICD10：C189）：23症例 腫瘍組織：23検体、大腸腺腫：6検体、正常腸管粘膜：23検体 |
| 規模 | Exome |
| 対象領域（Target Captureの場合） | - |
| Platform | Illumina [NovaSeq 6000] |
| ライブラリソース | 腫瘍組織、大腸腺腫、正常腸管粘膜組織から抽出したDNA |
| 検体情報（購入の場合） | - |
| ライブラリ作製方法（キット名） | Illumina DNA Prep with Enrichment、Twist Comprehensive Exome Panel |
| 断片化の方法 | 熱処理 |
| ライブラリ構築方法 | Paired-end |
| リード長（除：バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー） | 150 bp |
| Japanese Genotype-phenotype Archive Dataset ID | JGAD000785 |
| 総データ量 | 1.0 TB （fastq） |
| コメント（利用にあたっての制限事項） | NBDC policy |
提供者情報
研究代表者： 谷内田 真一
所 属 機 関： 国立がん研究センター研究所 がんゲノミクス研究分野
プロジェクト/研究グループ名： 大腸疾患における腸内環境理解のための内視鏡的生検バンキングの構築とそれらを用いた探索的研究
科研費/助成金（Research Project Number）：
| 科研費・助成金名 | タイトル | 研究課題番号 |
|---|---|---|
| 国立がん研究センターがん研究開発費 | 多施設共同による大腸がんならびに発がんハイリスクグループにおける腸内微生物叢のメタゲノムデータベースの基盤構築 | 2020-A-4 |
| 国立がん研究センターがん研究開発費 | 多施設共同による便ならびに全消化管内視鏡下生検バンキングの基盤構築に関する研究 | 2023-A-6 |
| 科学研究費助成事業 基盤研究（B） | 環状ペプチド誘導体を用いた標的選択的な中分子医薬品の創製研究 | 20H03362 |
| 科学研究費助成事業 基盤研究（B） | 大腸Serrated pathwayにおける腸内環境変動の解明 | 23H02892 |
| 日本医療研究開発機構（AMED）革新的がん医療実用化研究事業 | 大腸癌ハイリスク患者の癌発症に関わる腸内環境変動の解明とそれに基づく大腸癌個別化予防法の開発に関する研究 | JP22ck0106546 |
| 日本医療研究開発機構（AMED）革新的がん医療実用化研究事業 | 大腸癌超ハイリスク群における便ならびに生検組織を用いた腸内環境理解に基づく大腸癌個別化予防法の開発 | JP23ck0106799 |
| 日本医療研究開発機構（AMED）次世代がん医療創生研究事業（P-CREATE） | 腸内細菌解析による抗悪性腫瘍剤の有害作用発現予測に関する研究開発 | JP21cm0106477 |
| 日本医療研究開発機構（AMED）次世代がん医療加速化研究事業（P-PROMOTE） | 腸内環境解析による若年発症大腸癌の易罹患性・早期診断バイオマーカーの開発 | JP23ama221404 |
| 日本医療研究開発機構（AMED）次世代がん医療加速化研究事業（P-PROMOTE） | 食事、腸内細菌、炎症の多面的解析に基づく若年発症大腸癌の本態解明と易罹患性・早期診断検査法の開発 | JP24ama221430 |
| 日本医療研究開発機構（AMED）地球規模保健課題解決推進のための研究事業 | 日米医学協力計画を基軸とした感染関連がんに関する疾患研究 | JP23jk0210009 |
| 日本医療研究開発機構（AMED）革新的がん医療実用化研究事業 | 肉腫・脳腫瘍などの希少がんを対象としたゲノム解析による予防法・診断法・治療法の開発 | JP24ck0106877 |
| 大阪大学先導的学際研究機構 生命医科学融合フロンティア研究部門 | - | - |
| 東京大学医科学研究所 共同研究 | 新規の大腸癌発癌経路であるSerrated pathwayにおける腸内細菌の関与に関する研究 | - |
| 公益財団法人 武田科学振興財団 | ”Microbiome-based Precision Medicine”を見据えた腸内細菌叢の変動に基づく大腸癌発症機構の解明と予防法の創出 | - |
| 公益財団法人 安田記念医学財団 | 腸内微生物叢の変動に基づく大腸癌発症機構の解明 | - |
| 公益財団法人 三菱財団 | 大腸腫瘍発生に関与する腸内細菌の特定とそのメカニズムの解明 | - |
| 公益財団法人 高松宮妃癌研究基金 | 腸内微生物が大腸癌発症に及ぼす影響に関する研究 | - |
| 公益財団法人 ヤクルト・バイオサイエンス研究財団 | 大腸癌発症予防に向けた腸内環境制御に関する研究 | - |
関連論文
| タイトル | DOI | データID | |
|---|---|---|---|
| 1 | Variability in non-tumor areas of colorectal cancer patients as revealed by endoscopic intestinal step biopsies | doi: 10.1186/s12943-024-02159-9 | JGAD000785 |
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制限公開データの利用者一覧
| 研究代表者 | 所属機関 | 国・州名 | 研究題目 | 利用データID | 利用期間 |
|---|---|---|---|---|---|
