NBDCデータ共有ポリシー(JGAP000001)
NBDCヒトデータ共有ガイドライン
5-1.利用資格
5-1-1 非制限公開データ
誰でも利用可能である。
5-1-2 登録者公開データ
制限公開データの利用についてNBDCヒトデータ審査委員会による承認を受けたデータ利用期間中の研究者が利用可能とする。登録の際には、所属機関が発行するメールアドレスを提示すること。
- 研究に従事したことのある研究者(大学、公的研究機関、または民間企業等に所属しており、関連研究に関する研究歴のある人)。学術研究もしくは公衆衛生の向上に貢献する研究への利用に限る。
5-1-3 制限公開データ
研究代表者として利用申請できるのは、データセット毎に付加された制限事項に示されるデータ利用者要件を満たす研究者とする。データ利用申請の際には所属機関が発行するメールアドレスを提示すること。
- 関連研究に従事したことのある研究者(大学、公的研究機関、または民間企業等に所属しており、関連研究に関する研究歴のある人)。学術研究もしくは公衆衛生の向上に貢献する研究への利用に限る。申請の際に、利用を希望するデータと関係のある研究に関するこれまでの論文等を提示すること。
5-2.データ利用者の権利
5-2-1 非制限公開データ
- データ利用者は、『NBDCヒトデータベース』のデータを利用した研究成果をデータ利用者の責務及びデータ毎に付加された制限事項を遵守する限り自由に発表できる。
- データ利用者は、『NBDCヒトデータベース』のデータを利用した研究結果をもとにした知的財産権を、データ利用者の責務及びデータ毎に付加された制限事項を遵守する限り自由に取得できる。
5-2-2 登録者公開データ
- データ利用の登録が完了した者は、登録者公開データを閲覧することができる。
5-2-3 制限公開データ
- データ利用者は、『NBDCヒトデータベース』のデータを利用した研究成果をデータ利用者の責務及びデータ毎に付加された制限事項を遵守する限り自由に発表できる。
- データ利用者は、『NBDCヒトデータベース』のデータを利用した研究結果をもとにした知的財産権を、データ利用者の責務及びデータ毎に付加された制限事項を遵守する限り自由に取得できる。
- データ利用者は、所属組織LANに接続するデータサーバの他、『機関外サーバ』の指定領域に、データベースセンターからデータをダウンロードして保管・利用することができる。
- データ利用者は、NBDCおよび生命情報・DDBJ センターが加工したデータ(特定の解析パイプラインにより加工したアライメントデータ・バリアントコールデータ・統計データ等)を利用することができる。
5-3.データ利用者の責務
5-3-1 非制限公開データ
- データ利用者は、データ利用に際してのデータの品質・内容・科学的妥当性について、データ利用者の責任と判断のもとで活用すること。
- データ利用者は、NBDCヒトデータベースから取得したデータおよび当該データを加工したデータについて、下記の事項を遵守すること
データの利用にあたって遵守すべき基本的事項
-
- 研究・開発利用への限定
- 武器開発・軍事への利用禁止
- 個人同定の禁止
- 最新データのダウンロード及び使用
-
- データ利用者は、NBDCヒトデータベースを通じて提供されたデータを含む解析結果を論文等で公表する際は、使用したデータセットのアクセッション番号を記載すること。また、当該データセットについて報告した論文の引用、もしくは謝辞(Acknowledgement)として以下の内容**を記述すること。
**【謝辞の例】
「本研究に使用したデータ(の一部)はAAAAプロジェクト/研究グループ(代表者 BBBB)によって取得され、科学技術振興機構(JST)の『NBDCヒトデータベース』ウェブサイト(http://humandbs.biosciencedbc.jp/)を通じて提供されたものです。」
"(A part of) The data used for this research was originally obtained by AAAA research project/group led by Prof./Dr. BBBB and available at the website of the NBDC Human Database / the Japan Science and Technology Agency (JST)."
5-3-2 登録者公開データ
- データ利用者は、データ利用に際してのデータの品質・内容・科学的妥当性について、データ利用者の責任と判断のもとで活用すること。
- データ利用者は、登録者公開データを使用した研究を実施する場合、元データの利用申請を行い、NBDCヒトデータ審査委員会の承認を受ける必要がある。
- データ利用者は、登録者公開データを使用するための登録を実施した本人以外の者が登録者公開データを閲覧しないようにすること。
- データ利用者は、登録者公開データを論文等で引用する際は、引用するデータセットのアクセッション番号を記載すること。
5-3-3 制限公開データ
- データ利用者は、データ利用に際してのデータの品質・内容・科学的妥当性について、データ利用者の責任と判断のもとで活用すること。
- データ利用者は、データ利用者の全責任(第三者に対する責任を含む)のもとでデータを使用すること(受託者の監督も含む)。なお、データの管理及び取扱いに問題が発生した際は、データ利用者だけではなく、所属機関長にもその責任が及ぶことを理解し了承すること。
- データ利用者は、NBDCヒトデータベースに登録されている制限公開データを利用する際には、人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針を遵守しなければならない。すなわち、データ利用者は、『NBDCヒトデータベース』から取得したデータを含む人を対象とする生命科学・医学系研究を実施する際は、あらかじめ研究計画書を作成し、所属機関等の倫理審査委員会の審査・承認、ならびに、所属機関の長の許可を受けなければならないことを含む。
- データ利用者は、NBDCヒトデータベースから取得したデータおよび当該データを加工したデータについて、下記の事項を遵守すること。
データの利用にあたって遵守すべき基本的事項
- データ利用者の限定(申請された研究代表者および研究代表者と同一機関に所属する研究分担者、および受託者に限る)
- 利用目的の明示
- 申請した利用目的以外への使用の禁止
- 研究・開発利用への限定
- 武器開発・軍事への利用禁止
- 個人同定の禁止
- 再配布の禁止(個人識別性・一次データ復元性のない、あるいは非常に低い加工データ※の配布は禁止の対象となる再配布にはあたらない。ただし、原則として別途、二次データ保管・加工データ配布申請が必要である)
※FAQを参照のこと
- データ利用者は、「NBDCヒトデータ取扱いセキュリティガイドライン(データ利用者向け)」を遵守しデータを安全に取り扱うこと(受託者の施設での保管・利用も含む)。なお、データごとに守るべきセキュリティレベル*が異なるので留意すること。また、NBDCヒトデータ審査委員会あるいはNBDCから依頼された第三者が実施するセキュリティ対策の実施状況についての監査に応じなければならない。
*【セキュリティレベルについて】
原則として標準レベル[Type Ⅰ]のセキュリティが求められるが、データ提供者とNBDCヒトデータ審査委員会との協議に基づき、ハイレベル[Type Ⅱ]のセキュリティが求められる場合がある。[Type Ⅰ]、[Type Ⅱ]の詳細については「NBDCヒトデータ取扱いセキュリティガイドライン(データ利用者向け)」を参照すること。
- データ利用者は、セキュリティレベル(Type Ⅰ、Type Ⅱ)に応じたセキュリティ管理体制を構築し、NBDCが提示する基準に適合していることを確認するため、"NBDCヒトデータ取扱いセキュリティガイドラインチェックリスト"をNBDCヒトデータ審査委員会事務局へ提出しなければならない。受託者がデータを利用する場合や、受託者の施設が保有するデータサーバにデータを保管する場合は、当該施設の“NBDCヒトデータ取扱いセキュリティガイドラインチェックリスト”もNBDCヒトデータ審査委員会事務局へ提出しなければならない。
- データ利用者は、データ利用に際して『機関外サーバ』を利用する場合、NBDCヒトデータ共有ガイドライン及びNBDCヒトデータ取扱いセキュリティガイドラインに加えて、各『機関外サーバ』のシステム利用規約に従うこと。
- データ利用者は、万が一、利用データの漏えい等セキュリティに関する事故が生じた場合は直ちにネットワークから対象機器を切り離し、NBDCに通報すること。その後の事故処理については、NBDCの指示に従い、速やかに実施すること(受託者の施設での事故も含む)。『機関外サーバ』利用の場合には、サーバの利用規程等に従って、直ちに対策を実施するものとする。
- データ利用者がNBDCヒトデータベースからダウンロードして利用中のデータセットの中に、同意撤回やオプトアウトにおける拒否等についての連絡があった場合は、それ以降当該データを利用しないこと。
- データ利用者は、データ利用終了時には『NBDCヒトデータベース』から取得したすべてのデータ(データ全体あるいはデータの一部が保管してあればそのデータすべて。機関外サーバを利用した場合は、機関外サーバ内に保管したデータならびに機関外サーバ側のバックアップデータを含むすべて。)及び当該データを復元可能なすべてのデータをNBDCヒトデータ取扱いセキュリティガイドラインに沿って削除し(機関外サーバ側のバックアップデータについては削除される時期を確認し)、データ利用終了申請を用いてデータ使用(および破棄)の報告を行うこと(受託者の施設での保管および利用も含む)。データを利用した集計・統計解析結果等の二次データの保管や、個人識別性・一次データ復元性のない、あるいは非常に低い加工データの配布については「5-4.利用の手順」の「5-4-3 制限公開データ」を参照のこと。なお、二次データに個人識別符号に該当するデータを含む場合は個人情報として適切に管理するとともに、当該二次データの配布を禁止する。
- データ利用者は、NBDCヒトデータベースを通じて提供されたデータを含む解析結果を論文等で公表する際は、使用したデータセットのアクセッション番号を記載すること。また、当該データセットについて報告した論文の引用、もしくは謝辞(Acknowledgement)として以下の内容**を記述すること。
**【謝辞の例】
「本研究に使用したデータ(の一部)はAAAAプロジェクト/研究グループ(代表者 BBBB)によって取得され、科学技術振興機構(JST)の『NBDCヒトデータベース』ウェブサイト(http://humandbs.biosciencedbc.jp/)を通じて提供されたものです。」
"(A part of) The data used for this research was originally obtained by AAAA research project/group led by Prof./Dr. BBBB and available at the website of the NBDC Human Database / the Japan Science and Technology Agency (JST)."
- データ利用者は、『NBDCヒトデータベース』利用状況の公開にあたり、NBDCが個別情報あるいは統計情報を公表することについて了承すること(公開される個別情報の例:利用データのDataset ID、データ利用者氏名、所属機関、国・州名、データ利用期間、研究題目)。
- データ利用者は、『NBDCヒトデータベース』利用状況の公開に資するため、NBDCが、データ利用者の申請時から利用終了報告時の情報、事故発生時の情報等データ利用に関する情報を保持していることを了承すること(受託者に関する情報も含む)。
データ利用者が、NBDCヒトデータ共有ガイドライン等に違反してヒトに関するデータを利用した場合、または、データ利用にあたって故意もしくは過失により情報漏洩等が起きた場合には、NBDCは、データ利用の許可の取り消しや、データ利用者の所属機関の長への当該事実の報告や、当該事実のウェブサイト等での公表を実施することがある。また、これらの事由により、1.運用原則に記載の『NBDCヒトデータベース』の運用を行えない等の損害を受けたとNBDCが判断した場合には、NBDCはデータ利用者に対して、その損害の賠償を求めることがある。なお、以上の内容は研究代表者だけでなく研究分担者や受託者にも適用され、研究代表者は研究分担者や受託者が本ガイドラインおよび「NBDCヒトデータ取扱いセキュリティガイドライン(データ利用者向け)」を遵守することに対して責任を持つものとする。
5-4.利用の手順
5-4-1 非制限公開データ
データ利用者は、『NBDCヒトデータベース』ウェブサイト(https://humandbs.biosciencedbc.jp/)から、法令の範囲内において自由に利用することが可能である。
5-4-2 登録者公開データ
- NBDCヒトデータ審査委員会の承認を受けたデータ利用期間中の研究者のうち、登録者公開データの利用を希望する者は、NBDCが指定する研究者情報を登録する。
- データへのアクセスに必要な情報が提供されるので、データ利用者はデータにアクセスする。
5-4-3 制限公開データ
- データ利用者は、データ利用申請の手順に沿ってデータ利用申請を行う。この時、別組織に所属する複数の研究者が共同研究を行う場合は、それぞれの組織毎にデータ利用申請を行う。受託者がいる場合は、データ利用申請に含めること。
- デデータ利用者は、『NBDCヒトデータベース』利用に関連して、所属機関等の倫理審査委員会の審査・承認を得たうえで、所属機関の長が許可した通知書の写しをデータ利用申請の際に提出する。ただし、審査免除であることが倫理審査委員会で決定された場合は、その旨が記載された書面等を提出する。
- データ利用者は、利用申請に際して、"NBDCヒトデータ取扱いセキュリティガイドラインチェックリスト"やその他NBDCヒトデータ審査委員会が求める情報や資料を提出する。
- NBDCヒトデータ審査委員会は、データ利用可否について審査する。
- NBDCヒトデータ審査委員会によりデータ利用申請が認められた後に、データへのアクセス権限が付与されるので、データ利用者はデータにアクセスする。
- データ利用者は、1年毎にデータの利用状況を、データ利用報告申請(制限公開データ用)により報告する。また、その際に"NBDCヒトデータ取扱いセキュリティガイドラインチェックリスト"を再度提出する。
- データ利用者は、個人識別性・一次データ復元性のない、あるいは非常に低い加工データの配布を希望する場合は、データ利用終了申請の中の加工データ配布申請にて、NBDCヒトデータ審査委員会事務局へ申請する。
- データ利用者は、当初のデータ利用期間を超えて当該データセットの利用を希望する場合は、データ利用期間満了の一か月前までに、所属機関等の倫理審査の承認通知書等(承認された研究期間がわかる書類)と共にデータ利用継続希望期間をNBDCヒトデータ審査委員会事務局に申請する。
- データ利用者は、データの利用が終了した場合、速やかにすべてのデータ(データ全体あるいはデータの一部が保管してあればそのデータすべて。機関外サーバを利用した場合は、機関外サーバ内に保管したデータならびに機関外サーバ側のバックアップデータを含むすべて。)及び当該データを復元可能なすべてのデータをNBDCヒトデータ取扱いセキュリティガイドラインに沿って削除し(機関外サーバ側のバックアップデータについては削除される時期を確認し)、データ利用終了申請によりNBDCヒトデータ審査委員会事務局へデータ使用(および破棄)の報告を行う(受託者の施設での保管および利用も含む)。この時、データを利用することによって生じた集計・統計解析結果等の二次データの保管や、個人識別性・一次データ復元性のない、あるいは非常に低い加工データの配布についてはデータ利用終了申請の中の二次データ保管・加工データ配布申請内容を記載し、NBDCヒトデータ審査委員会事務局へ保管・配布申請を行うことで保管・配布できる。ただし、加工の程度や保管期間によっては申請を却下することがある。
5-5.利用に関する費用
データの利用に際して実費が発生する場合(データの転送にメディア等が必要となる場合や、『機関外サーバ』利用をする場合など)はデータ利用者の負担とする。
5-6.利用の停止
- データ利用者に「5-3.データ利用者の責務」の各事項に対する違反、またはセキュリティガイドラインに反することが疑われる場合、NBDCにおいて不正に関する調査を行ない、調査結果に基づいてNBDCヒトデータ審査委員会が不正の有無を判断する(受託者も含む)。不正と判断した場合は、
- データ利用者に対しデータの利用停止を命じ、利用中のデータへのアクセス許可を取消す。
- 不正を行なった研究者からの新規利用申請を一定期間受け付けない。期間についてはNBDCヒトデータ審査委員会において決定する。
- 必要に応じてデータ利用者の所属機関長に報告する。
ただし、状況に応じて、疑いがある段階で利用停止を命じることがある。 データ利用者は利用停止の連絡を受け次第、直ちに取得済みデータおよび二次データの全てを消去しなければならない(受託者の施設での保管も含む)。 また、データ利用終了申請にてNBDCヒトデータ審査委員会事務局へデータの破棄状況を速やかに報告すること。
- データ利用者が利用中のデータがデータ提供者の責務違反により公開停止となった場合は、データ利用者にデータの利用停止を求めることがある。その際は、データ利用者に対しデータ利用終了時の手続きと同様の手続きを求める。データ提供者の責務違反により生じたあらゆる損害等については、理由の如何に関わらず、NBDCは一切責任を負わないこととする。