NBDC Research ID: hum0327.v1
研究内容の概要
目的: 肝胆膵領域のがんは患者数が多いだけでなく、根治することが難しいがんである。 近年、遺伝子変異により新しく生じた変異ペプチドが、ネオアンチゲンとして免疫系に認識されることが報告され、それらを標的とした免疫療法の開発が国内外で進められている。腫瘍内に浸潤しているT細胞の中には、このような遺伝子変異に由来するペプチドを認識し、活性化、浸潤した細胞分画が含まれていると考えられる。腫瘍内に浸潤しているT細胞が多様なネオアンチゲンを認識排除できるならば、それらを応用することで、がんの持つ不均一性に対応できるがん免疫治療法と成り得る可能性がある。本研究では、肝胆膵領域のがんに有効な免疫療法を開発し、がんの新しい治療法として提案するため、患者間で異なるがんの遺伝子変異や抗原を同定し、それらを認識する多様なT細胞集団を用いた免疫治療法の実用性の検証を行う。
方法: 外科的に切除された肝細胞がんおよび転移性肝がんから新鮮な正常組織と腫瘍組織を収集。それぞれの組織サンプル(直径2~5mm)からDNA/RNAを単離し、NextSeq 550(イルミナ)による全エキソームシーケンスまたはRNAシーケンスに用いた。
対象: 2017年から2020年において、国立がん研究センター東病院で外科的切除術を受けた肝がん症例
データID | 内容 | 制限 | 公開日 |
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JGAS000507 | NGS(Exome、RNA-seq) | 制限公開(Type I) | 2022/02/25 |
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分子データ
対象 |
肝細胞がん(ICD10:C22.0):28症例 転移性肝がん(ICD10:C22.7):18症例 (腫瘍組織および非腫瘍組織のペア) |
規模 | Exome |
対象領域(Target Captureの場合) | - |
Platform | Illumina [NextSeq 550] |
ライブラリソース | 腫瘍組織および非腫瘍組織から抽出したDNA |
検体情報(購入の場合) | - |
ライブラリ作製方法(キット名) | SureSelect XT library preparation kit |
断片化の方法 | 超音波断片化(Covaris S220) |
ライブラリ構築方法 | Paired-end |
リード長(除:バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー) | 100 bp |
Japanese Genotype-phenotype Archive Dataset ID | JGAD000624 |
総データ量 | 1.0 TB(fastq、vcf) |
コメント(利用にあたっての制限事項) | NBDC policy |
対象 |
肝細胞がん(ICD10:C22.0):28症例 転移性肝がん(ICD10:C22.7):18症例 (腫瘍組織および非腫瘍組織のペア) |
規模 | RNA-seq |
対象領域(Target Captureの場合) | - |
Platform | Illumina [NextSeq 550] |
ライブラリソース | 腫瘍組織および非腫瘍組織から抽出したRNA |
検体情報(購入の場合) | - |
ライブラリ作製方法(キット名) | TruSeq Stranded mRNA Library prep kit、SureSelect strand specific RNA |
断片化の方法 | 超音波断片化(Covaris S220) |
ライブラリ構築方法 | Paired-end |
リード長(除:バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー) | 75 bp |
Japanese Genotype-phenotype Archive Dataset ID | JGAD000624 |
総データ量 | 1.0 TB(fastq、tpmリスト) |
コメント(利用にあたっての制限事項) | NBDC policy |
提供者情報
研究代表者: 鈴木 利宙
所 属 機 関: 国立がん研究センター 先端医療開発センター 免疫療法開発分野
プロジェクト/研究グループ名: がん個別化がんワクチン療法の開発
URL: https://www.ncc.go.jp/jp/epoc/division/immunotherapy/kashiwa/030/020/20170728190117.html
科研費/助成金(Research Project Number):
科研費・助成金名 | タイトル | 研究課題番号 |
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ブライトパス・バイオ株式会社との共同研究費 | 完全個別化ネオアンチゲンワクチン療法の手法の開発 | C2017-054 |
関連論文
タイトル | DOI | データID | |
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1 | Development of antigen-prediction algorithm for personalized neoantigen vaccine using human leukocyte antigen transgenic mouse | doi: 10.1111/cas.15291 | JGAD000624 |
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制限公開データの利用者一覧
研究代表者 | 所属機関 | 国・州名 | 研究題目 | 利用データID | 利用期間 |
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浜田 道昭 | 早稲田大学 理工学術院 | 日本 | RNA標的創薬データベースの構築 | JGAD000624 | 2022/12/26-2025/03/31 |