NBDC Research ID: hum0085.v1
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研究内容の概要
目的: 悪性中皮腫はアスベスト曝露が主要因となる極めて予後不良の悪性腫瘍である。その治療成績の向上のためには腫瘍組織における変異やゲノム構造異常等、分子生物学的特性を把握し、早期診断、治療標的分子の同定が必要である。近年の家族性悪性中皮腫の報告からも、遺伝的背景と易罹患性との関連研究も重要である。悪性中皮腫の罹患者数が他の腫瘍に比べて少ないため、解析対象は日本人だけでなく、悪性中皮腫罹患者数が多い米国人やトルコ人検体も解析し、人種にかかわらず悪性中皮腫患者に共通するゲノム特性を抽出することを目的とする。
方法: 3p21を対象とした高解像度アレイCGH、および、次世代シーケンス解析(Whole Genome Sequencing [WGS]、Target Capture Sequencing)
対象: 悪性中皮腫患者の腫瘍組織および末梢血(非腫瘍組織)から抽出したDNA
データID | 内容 | 制限 | 公開日 |
---|---|---|---|
JGAS000108 | 制限公開(Type I) | 2017/10/16 |
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分子データ
対象 |
悪性中皮腫(ICD10:D48):計32症例 ・日本人:9症例(腫瘍と末梢血ペア) ・米国人:21症例(腫瘍と末梢血ペア)、2症例(腫瘍のみ) |
規模 | アレイCGH |
対象領域(Target Captureの場合) | 3p21上に位置する251個のrefseq遺伝子(表1) |
Platform | Agilent SurePrint G3 8x60K CGHカスタムアレイ |
ソース | 腫瘍組織および末梢血(非腫瘍組織)から抽出したDNA |
検体情報(購入の場合) | - |
調整試薬(キット名、バージョン) | Agilent DNA labeling kit |
遺伝子型決定アルゴリズム(ソフトウェア) |
データ解析:Agilent CytoGenomics 3.0.5.1. 標準化:GC補正(window size = 2 kb)およびdiploid peak centralization 収差補正:Aberration Detection Method(ADM-2)アルゴリズム |
フィルタリング |
領域内プローブ ≥3 各アレイ毎に1アレル分の変化をログ比で設定 |
マーカー数(フィルタ後) |
コントロールグリッド:3886 標準化プローブグループ :1262 繰り返し搭載プローブグループ:5000 |
Japanese Genotype-phenotype Archive Data set ID | JGAD000116 |
総データ量 | 1.55 GB(text [34 files]) |
コメント(利用にあたっての制限事項) | NBDC policy および Cancer Research Use Only |
対象 | 悪性中皮腫(ICD10:D48):1症例(日本人) |
規模 | WGS |
対象領域(Target Captureの場合) | - |
Platform | Illumina [HiSeq X-10] |
ライブラリソース | 腫瘍組織および末梢血(非腫瘍組織)から抽出したDNA |
検体情報(購入の場合) | - |
ライブラリ作製方法(キット名) | Illumina TruSeq DNA sample preparation kit |
断片化の方法 | 超音波断片化(Covaris) |
ライブラリ構築方法 | Paired-end |
リード長(除:バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー) | 150 bp |
Japanese Genotype-phenotype Archive Data set ID | JGAD000116 |
総データ量 | 152 GB(fastq [4 files]) |
コメント(利用にあたっての制限事項) | NBDC policy および Cancer Research Use Only |
対象 |
悪性中皮腫(ICD10:D48):計31症例 ・日本人:8症例(腫瘍と末梢血ペア) ・米国人:21症例(腫瘍と末梢血ペア)、2症例(腫瘍のみ) |
規模 | Target Capture |
対象領域(Target Captureの場合) | 67遺伝子(クロマチンリモデリング、ヒストン修飾、転写修飾遺伝子、TP53他、CDKN2A、NF2等、悪性中皮腫で変異が報告される遺伝子、表2) |
Platform | Illumina [MiSeq] |
ライブラリソース | 腫瘍組織および末梢血(非腫瘍組織)から抽出したDNA |
検体情報(購入の場合) | - |
ライブラリ作製方法(キット名) | Agilent Haloplex Target Enrichment |
断片化の方法 | 制限酵素消化 |
ライブラリ構築方法 | Paired-end |
リード長(除:バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー) | 150 bp |
Japanese Genotype-phenotype Archive Data set ID | JGAD000116 |
総データ量 | 160 GB(fastq [124 files]) |
コメント(利用にあたっての制限事項) | NBDC policy および Cancer Research Use Only |
提供者情報
研究代表者: 大村谷 昌樹
所 属 機 関: 兵庫医科大学 遺伝学
プロジェクト/研究グループ名:-
科研費/助成金(Research Project Number):
科研費・助成金名 | タイトル | 研究課題番号 |
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科学研究費助成事業 基盤研究(C) | 日本人悪性中皮腫に高頻度で見出された3p領域欠損の機能解析と診断への応用 | 24590715 |
科学研究費助成事業 基盤研究(C) | 日本人悪性中皮腫におけるゲノム不安定性に基づく治療戦略の基礎的検討 | 15K08658 |
科学研究費助成事業 基盤研究(C) | 環境癌における3p21領域ゲノム構造異常の詳細解析 | 25460710 |
科学研究費助成事業 基盤研究(C) | 悪性中皮腫の易罹患性を生殖細胞系列ゲノムで診断する方法の考案 | 26460689 |
Grant-in-Aid for Researchers from Hyogo College of Medicine | 悪性中皮腫易罹患性に寄与するゲノム多型/変異を探索する国際共同研究―人種やアスベスト暴露多寡に依存しない罹患寄与遺伝子の探索― | 2015 |
関連論文
タイトル | DOI | データID | |
---|---|---|---|
1 | High-density array-CGH with targeted NGS unmask multiple noncontiguous minute deletions on chromosome 3p21 in mesothelioma | doi: 10.1073/pnas.1612074113 | JGAD000116 |
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制限公開データの利用者一覧
研究代表者 | 所属機関 | 利用データID | 利用期間 |
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