NBDC Research ID: hum0490.v1

 

研究内容の概要

目的: 生殖補助医療において、プロゲスチン製剤(合成プロゲステロン)を排卵抑制剤として用いるProgestin-primed ovarian stimulation(PPOS)法が、調節卵巣刺激法の一つとして普及している。しかし、プロゲスチン製剤が卵胞液、顆粒膜細胞、卵丘細胞などで発現する遺伝子や蛋白に与える影響は十分に評価されていない。本研究はPPOS法で使用されるプロゲスチン製剤が、卵胞発育・卵子の成熟過程に及ぼす影響を、生殖補助医療における採卵及び顕微授精の過程で副次的に得られるヒト卵胞液、卵巣顆粒膜細胞、卵丘細胞、血液検査の残余検体などを用いて従来法と比較検討すること、また、基礎実験の結果や臨床成績を加味して最適なPPOS法を確立すること、を目的としている。

方法: 層壁顆粒膜細胞(mural granulosa cells:mGC)を採取後洗浄し、Bambanker培地にて凍結保存(-80℃)した。融解後、細胞数を標準化した上でPPOS実施群、従来の排卵誘発法のGnRH-ant実施群、それぞれを混合して解析に用いた。DNase処理後、MidiMACS™ Starting Kit(Miltenyi Biotec社)を用いたソーティング(Dead Cell Removal Kit, Miltenyi Biotec, Bergisch Gladbach, Germany)により死細胞を除去し、Chromium Next GEM Single Cell V(D)J Reagent Kitsを用いて行いてライブラリー調整後、DNBSEQ-G400シーケンサーを用いてsingle cell RNA-seqを実施した。

対象: 正常卵巣機能を有する不妊症16症例(PPOS実施群8症例、GnRH-ant実施群 8症例)のmGC

 

データID内容制限公開日
JGAS000770 NGS(scRNA-seq) 制限公開(Type I) 2024/12/18

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分子データ

JGAS000770

対象

正常卵巣機能を有する不妊症(ICD10:N71.1):16症例

      排卵誘発法(GnRH-ant)実施群: 8症例

      PPOS実施群:8症例

規模 scRNA-seq
対象領域(Target Captureの場合) -
Platform MGI [DNBSEQ-G400]
ライブラリソース 各症例から同じ数のmGC細胞を混合した検体から抽出したRNA
検体情報(購入の場合) -
ライブラリ作製方法(キット名) Chromium Next GEM Single Cell V(D)J Reagent Kits
断片化の方法 酵素反応(10x Genomicsキット)
ライブラリ構築方法 Paired-end
リード長(除:バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー) 72 bp(R1)、91 bp(R2)
マッピング方法 10x Genomics Cell Ranger Count
マッピングクオリティ Reads Mapped to Genome 98.9% (TFHS000278), 98.6% (TFHS000279)
マッピングの際のリファレンス配列 hg38
Japanese Genotype-phenotype Archive Dataset ID JGAD000911
総データ量 126.3 GB(bam)
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提供者情報

研究代表者: 伴田 美佳

所 属 機 関: 大阪大学大学院医学系研究科 産科学婦人科学講座

プロジェクト/研究グループ名:-

科研費/助成金(Research Project Number):

科研費・助成金名タイトル研究課題番号
科学研究費助成事業 基盤研究(C) プロゲスチンが卵子に及ぼす作用機序の解明とPPOS法の最適な治療プロトコルの確立 23K08867

 

関連論文

タイトルDOIデータID
1 Adverse effects of progestin-primed ovarian stimulation: Combination of clinical study and single cell analysis (under review) JGAD000911
2

 

制限公開データの利用者一覧

研究代表者所属機関国・州名研究題目利用データID利用期間