NBDC Research ID: hum0358.v2
研究内容の概要
目的: 現在、子宮頸部腺がんのような治療抵抗性の悪性腫瘍の発生及び予後決定に関わる明確な因子は同定されていない。本研究において、子宮頸部腺がんの分子生物学的特徴を、その他の子宮頸がん(扁平上皮がん)や腟・ 外陰部がんの発がんの分子生物学的特徴と対比した上で、子宮頸部腺がんの発生や予後決定に関わる分子マーカーを同定する。子宮頸部扁平上皮がんの中には若年発症かつ予後不良のがんも存在し、子宮頸部小細胞がんも進行が速く予後不良であることから、診断法・治療法の確立は急務である。
方法: 全エクソン解析、RNAシークエンス解析、シングルセルRNAシークエンス解析
対象: 子宮頸がん19+4症例、NIKS18細胞株
・全エクソンシークエンス:1症例由来の腫瘍組織・腫瘍組織由来オルガノイド・末梢血各1検体、4症例由来の腫瘍組織(8検体)・末梢血(2検体)・腫瘍近傍の正常組織(2検体)
・RNA-seq:1症例由来の腫瘍組織・腫瘍由来オルガノイドの2検体、13症例由来の腫瘍組織(13検体)、5症例由来の同一腫瘍内複数検体(77検体)、3症例由来の正常子宮頸部由来オルガノイド(3検体)、1症例由来の正常子宮頸部マイクロダイセクションで取得した4検体、NIKS18細胞株に対してsiRNA knockdownを行ったサンプル5検体
・single-cell RNA-seq:1症例由来の正常子宮頸部由来オルガノイド
データID | 内容 | 制限 | 公開日 |
---|---|---|---|
JGAS000582 JGAS000586 |
NGS(Exome、RNA-seq) | 制限公開(Type I) | 2022/12/20 |
JGAS000640 | NGS(RNA-seq、scRNA-seq) | 制限公開(Type I) | 2023/10/19 |
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分子データ
対象 |
子宮頸がん(ICD10:C539) 【JGAS000582】4症例:腫瘍組織(8検体)・末梢血もしくは腫瘍近傍の正常組織(4検体) 【JGAS000586】1症例:腫瘍組織・腫瘍組織由来オルガノイド・末梢血の3検体 |
規模 | Exome |
対象領域(Target Captureの場合) | - |
Platform | Illumina [NovaSeq 6000] |
ライブラリソース | 腫瘍組織、腫瘍組織由来オルガノイド、末梢血もしくは腫瘍周辺正常組織から抽出したDNA |
検体情報(購入の場合) | - |
ライブラリ作製方法(キット名) | Twist Comprehenive exome |
断片化の方法 | 超音波断片化 (Covaris S220) |
ライブラリ構築方法 | Paired-end |
リード長(除:バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー) | 150 bp |
マッピング方法 | bwa、bowtie2 |
マッピングクオリティ | 30以上 |
マッピングの際のリファレンス配列 | hg38 |
平均カバー率(Depth) | 168x(39x - 318x) |
Japanese Genotype-phenotype Archive Dataset ID | |
総データ量 |
JGAD000708:76 GB(bam) JGAD000713:25.5 GB(fastq) |
コメント(利用にあたっての制限事項) | NBDC policy |
対象 |
子宮頸がん(ICD10:C539) 【JGAS000582】5症例:同一腫瘍内複数検体(77検体) 【JGAS000586】1症例:腫瘍組織・腫瘍由来オルガノイドの2検体 【JGAS000586】13症例:腫瘍組織(13検体) 【JGAS000640】3症例:正常子宮頸部由来オルガノイド(各1検体ずつ計3検体) 【JGAS000640】1症例:正常子宮頸部マイクロダイセクションで取得した非腫瘍組織(4検体)
NIKS18細胞株 【JGAS000640】 siRNAで NPM3をノックダウン(siNPM3):2検体 【JGAS000640】 siRNAのnegative controlでノックダウン(siNC):3検体 |
規模 | RNA-seq |
対象領域(Target Captureの場合) | - |
Platform | Illumina [MiSeq] |
ライブラリソース | 腫瘍組織、非腫瘍組織、腫瘍組織および正常子宮頸部由来オルガノイド、ならびに細胞株由来検体から抽出したRNA |
検体情報(購入の場合) | NIKS18:ヒトケラチノサイト細胞株NIKS(ATCC CRL-12191)にHPV18エピゾームを導入した細胞株 |
ライブラリ作製方法(キット名) | Nextera XT DNA Library Preparation Kit |
断片化の方法 | Nextera XT transposome |
ライブラリ構築方法 | Paired-end |
リード長(除:バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー) | 75 bp |
Japanese Genotype-phenotype Archive Dataset ID | |
総データ量 |
JGAD000708:76 GB(bam) JGAD000713:25.5 GB(fastq) JGAD000770:19.8 GB(fastq) |
コメント(利用にあたっての制限事項) | NBDC policy |
対象 |
子宮頸がん(ICD10:C539):1症例 正常子宮頸部由来オルガノイド由来の細胞:50個 |
規模 | scRNA-seq |
対象領域(Target Captureの場合) | - |
Platform | Illumina [MiSeq] |
ライブラリソース | 正常子宮頸部由来オルガノイド由来の細胞より抽出したRNA |
検体情報(購入の場合) | - |
ライブラリ作製方法(キット名) | Nextera XT DNA Library Preparation Kit |
断片化の方法 | Nextera XT transposome |
ライブラリ構築方法 | Paired-end |
リード長(除:バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー) | 75 bp |
Japanese Genotype-phenotype Archive Dataset ID | JGAD000770 |
総データ量 | 19.8 GB(fastq) |
コメント(利用にあたっての制限事項) | NBDC policy |
提供者情報
研究代表者: 曾根 献文
所 属 機 関: 東京大学医学部附属病院 女性診療科・産科
プロジェクト/研究グループ名:-
科研費/助成金(Research Project Number):
科研費・助成金名 | タイトル | 研究課題番号 |
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日本医療研究開発機構(AMED) 新興・再興感染症研究基盤創生事業 | 新規培養技術を用いた、扁平腺接合部細胞における高悪性度HPV18型の潜伏持続感染および発癌機構の解明 | JP22wm0325014 |
日本医療研究開発機構(AMED) 創薬等ライフサイエンス研究支援基盤事業 創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム(BINDS) | 創薬等支援のための1細胞・微小生体組織のトランスクリプトーム解析 | JP21am0101104 |
日本医療研究開発機構(AMED) 新興・再興感染症研究基盤創生事業 | 単一細胞解析技術の統合によるHPV18型幹細胞発癌機構の解明 | JP23wm0325057 |
科学研究費助成事業 若手研究 | 子宮頸癌の起源細胞の同定と、発癌・分化調整機構の解明 | 22K16853 |
日本医療研究開発機構(AMED) 創薬等ライフサイエンス研究支援基盤事業 創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム(BINDS) | 1細胞/微小組織マルチオミックスのオールインワン解析による生命科学研究の支援 | JP22ama121055 |
関連論文
タイトル | DOI | データID | |
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1 | Cells with stem-like properties are associated with the development of HPV18-positive cervical cancer | doi: 10.1111/cas.15664 | JGAD000708 |
2 | Application of organoid culture from HPV18-positive small cell carcinoma of the uterine cervix for precision medicine | doi: 10.1002/cam4.5588 | JGAD000713 |
制限公開データの利用者一覧
研究代表者 | 所属機関 | 国・州名 | 研究題目 | 利用データID | 利用期間 |
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